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| 日時 | タイトル |
|---|---|
| 2023/12/12(火) 08:00 | MFBメンター通信 「忠実な人はなぜ『自分がない』と思ってしまうのか?」 |
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MFBメンター通信
「忠実な人はなぜ『自分がない』と思ってしまうのか?」
■-□-■-□-■-□-■-□-■-□-■-□-■-□-■
こんにちは。
人間力研究所 MFBメンターの
えにあひろ こと湯田博和です。
人間力研究所とは、
誰もがメンターという相談相手を持てる
世の中づくりを目指し、
MFBメンターを育成している
一般社団法人です。
今回のテーマは?
内面の芯から
湧き上がってくるような
強いものがない。
自分が本当は、
なにを欲しているのか?
それさえ見失い、
将来、どうしたいのかがわからない。
結果、自分は、
どう生きたいのか?
この人生で、なにをやり遂げたいのか
わからないまま、
ずっと彷徨っている感じです。
私共の所に来るクライアントさんで、
そんな悩みを口にする方は、
年齢に関係なく、案外多いです。
共通しているのは、
皆さんまじめな性格で、
責任感が強く、
特定の誰か(親が多い)や
会社組織、チームや、
信念に忠実な(忠実なゆえの反抗も)
性格タイプの方たち。
先日、思わぬ角度から、
この問題に光明が射したような、
問題の核心に触れたような、
そんな経験になったTVドラマを観ました。
ついさいきん亡くなった
作家・山田太一さんの代表作の一つ、
「岸辺のアルバム」です(1977年放送)。
この連続ドラマの主人公は、
八千草薫さん演じる、
一見、どこにでも居そうな、
家庭に埋もれた、
平凡な専業主婦。
苦労して、多摩川の河川敷側に、
一戸建てを手に入れた
会社人間の夫は、
典型的なパターナリスト(家父長)で、
「お前達に俺の苦労はわからない」
「黙って、俺の言うことを聞いていればいい」
が口癖で、
家族から孤立し、
家庭では妻に依存しながら、
妻を疎んじています。
自立心旺盛な、大学生の娘からは、
夫を頼るしかない、可哀想な、
時代遅れの女性扱いをされています。
唯一の味方は、
大学受験を控えた、
ややマザコン気味の
心優しい息子だけ。
「お母さんは優しいし、良い所もあるさ」
と逆に同情視され、
励まされている始末。
高度経済成長期の果ての
絵に描いたような、
幸せな中流家族の
ホームドラマかと思いきや、
物語は、
妻の不倫を切っ掛けに、
思わぬ方向へと進み、
夫婦の危機と、
子供達を巻き込んでの、
家族の崩壊へと雪崩を打ち、
家族一人ひとりの内面の
孤独が露わになり、
やがて、
悲劇的な結末を
迎えてしまいます。
ドラマから遡ること3年前、
大雨の水害による、
多摩川の堤防決壊のニュースは、
日本中に衝撃を与えました。
マイホームが見る見る
濁流に飲み込まれ、流されて行く、
衝撃的な映像は、
その象徴でした。
誰もが、
「一つの時代が終わった」
と感じたものですが、
そのシーンに、
感傷や絶望に囚われずに、
時代の価値観転換の予兆を見、
家族再生の物語を託した
作家の力量に感銘を受けます。
さて、
主人公の八千草薫さん演じる主婦に
話を戻すと、
子育ては、とっくに一段落し、
巣立ちの時が迫り、
家庭を顧みない夫に苛立ちながら、
毎日、暇と自分を
持て余していました。
元々、従順な性格で、
家族第一に、
夫のために尽くし、
娘や息子の心配ばかりしては、
逆に文句を言われたり、
裏切られたりしています。
まるで
「自分というものがない」
かのようです。
そこに本人の選択や、
強い「意志」が感じられない。
この主婦に
「自分」というものが、
もしあるのだとしたら、
(あるに決まっている訳ですが)
「あなたのあなたとしての私」な気がします。
夫という、二人称のあなたの
眼に映った「あなた」が、私なわけです。
もっと言うと、
夫というあなたに、
こう思われているであろう(或いは思われたい)
自己像=それが私なのです。
娘に対しても、
息子に対しても、
この形式は働くので、
一緒です。
娘という、あなたのあなたとしての私、
息子という、あなたのあなたとしての私。
これは実は、
同じことが夫の側にも言えて、
夫にとっては、
妻という、
あなたのあなたとしての私、
それが自己です。
なので、昔の夫婦は、
「言わなくてもわかる」
以心伝心が理想で、
実際、
「言わなくてもわかるだろう!」
とよく怒鳴ったりもしていました。
夫の気持ちが自分から離れ、
(実は、自分から夫を切り離した)
娘と息子が自立したら、
自分の中になにも残らない、
空っぽなのは、当たり前です。
自分には、
「芯がない」
「自分というものがない」
「何かが欠けている」
と感じさせてしまう
心理の正体とは?
「あなたのあなたとしての私」
これを言語哲学では、
本来の「私対私」、
「私対あなた」と区別して、
特別に「二項関係」と呼びます。
夫婦という特殊な二項関係が
主体の座を占め、
そこに、本当の意味での他者や、
「社会性」が入り込む余地は、
余り有りません。
謂わば、閉じられた関係性です。
そして問題は、往々にして
この関係性が、
決して対等な関係ではなく、
力による上下関係に
変質してしまうこと。
(これは、親と子の間でも起きます)
「自分をなくす」のが
文化的な美徳である、
そんな歴史が長く続きました。
「個人対個人」ではもちろん、
依存の対象が組織や集団、
「個人対組織」(会社や学校)でも
この特殊な関係は作られます。
組織の不祥事で、
責任の所在がわからなくなったり、
個人レベルでは、
同調圧力によるいじめや、
過労死の遠因だと
私は考えています。
今から思えば、
私(筆者)の母親も、
この性格タイプの典型でした。
さて、時代は
「岸辺のアルバム」が描いた時代から
間もなく半世紀が過ぎようとし、
さすがに、
経済的にも精神的にも自立した、
或いは超自立した女性が
多くなりました。
しかし、私が思うに
心理の深い所で、
対人関係での「二項関係」が
今も生きているような、
そんな想いに駆られています。
八千草薫さんの主婦が、
不倫の顛末を通して
自分に目覚め、
「私の居る場所はここなの」
「お父さんと一緒に生きたいの」
と家族に語り、
「家族の再生」を
自らに課し、
選択していく過程は、
感動的で、
途中まで「人形の家」のノラを
彷彿とさせますし、
オーラスで、
バラバラになった家族が、
もう一度結集し、
流される寸前の、
住み慣れたわが家に
別れを告げ、
想い出の詰まった部屋や、
家具の一つ一つに手で触れ、
「さようなら!」
別れの言葉を投げる(絶唱)
シーンに胸が熱くなり、
「桜の園」を想い起こしました。
(了)
さて、人間力研究所には、
様々な専門知識やスキルを持った
個性的なメンターが勢揃いしています。
クライアントとして、カウンセリングを受けるも良し、
セッションで癒されるも良し。
ぜひ、 あなたも一緒に
メンターとして学び、活躍しませんか?
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ぜひお試しください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
MFBメンター・湯田博和
https://mfbmentor.com/official-enneahirokazu/
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一般社団法人 人間力研究所
東京都港区三田3丁目1―5 第1奈半利川ビル3階
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えにあひろ こと湯田博和です。
人間力研究所とは、
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世の中づくりを目指し、
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一般社団法人です。
今回のテーマは?
内面の芯から
湧き上がってくるような
強いものがない。
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それさえ見失い、
将来、どうしたいのかがわからない。
結果、自分は、
どう生きたいのか?
この人生で、なにをやり遂げたいのか
わからないまま、
ずっと彷徨っている感じです。
私共の所に来るクライアントさんで、
そんな悩みを口にする方は、
年齢に関係なく、案外多いです。
共通しているのは、
皆さんまじめな性格で、
責任感が強く、
特定の誰か(親が多い)や
会社組織、チームや、
信念に忠実な(忠実なゆえの反抗も)
性格タイプの方たち。
先日、思わぬ角度から、
この問題に光明が射したような、
問題の核心に触れたような、
そんな経験になったTVドラマを観ました。
ついさいきん亡くなった
作家・山田太一さんの代表作の一つ、
「岸辺のアルバム」です(1977年放送)。
この連続ドラマの主人公は、
八千草薫さん演じる、
一見、どこにでも居そうな、
家庭に埋もれた、
平凡な専業主婦。
苦労して、多摩川の河川敷側に、
一戸建てを手に入れた
会社人間の夫は、
典型的なパターナリスト(家父長)で、
「お前達に俺の苦労はわからない」
「黙って、俺の言うことを聞いていればいい」
が口癖で、
家族から孤立し、
家庭では妻に依存しながら、
妻を疎んじています。
自立心旺盛な、大学生の娘からは、
夫を頼るしかない、可哀想な、
時代遅れの女性扱いをされています。
唯一の味方は、
大学受験を控えた、
ややマザコン気味の
心優しい息子だけ。
「お母さんは優しいし、良い所もあるさ」
と逆に同情視され、
励まされている始末。
高度経済成長期の果ての
絵に描いたような、
幸せな中流家族の
ホームドラマかと思いきや、
物語は、
妻の不倫を切っ掛けに、
思わぬ方向へと進み、
夫婦の危機と、
子供達を巻き込んでの、
家族の崩壊へと雪崩を打ち、
家族一人ひとりの内面の
孤独が露わになり、
やがて、
悲劇的な結末を
迎えてしまいます。
ドラマから遡ること3年前、
大雨の水害による、
多摩川の堤防決壊のニュースは、
日本中に衝撃を与えました。
マイホームが見る見る
濁流に飲み込まれ、流されて行く、
衝撃的な映像は、
その象徴でした。
誰もが、
「一つの時代が終わった」
と感じたものですが、
そのシーンに、
感傷や絶望に囚われずに、
時代の価値観転換の予兆を見、
家族再生の物語を託した
作家の力量に感銘を受けます。
さて、
主人公の八千草薫さん演じる主婦に
話を戻すと、
子育ては、とっくに一段落し、
巣立ちの時が迫り、
家庭を顧みない夫に苛立ちながら、
毎日、暇と自分を
持て余していました。
元々、従順な性格で、
家族第一に、
夫のために尽くし、
娘や息子の心配ばかりしては、
逆に文句を言われたり、
裏切られたりしています。
まるで
「自分というものがない」
かのようです。
そこに本人の選択や、
強い「意志」が感じられない。
この主婦に
「自分」というものが、
もしあるのだとしたら、
(あるに決まっている訳ですが)
「あなたのあなたとしての私」な気がします。
夫という、二人称のあなたの
眼に映った「あなた」が、私なわけです。
もっと言うと、
夫というあなたに、
こう思われているであろう(或いは思われたい)
自己像=それが私なのです。
娘に対しても、
息子に対しても、
この形式は働くので、
一緒です。
娘という、あなたのあなたとしての私、
息子という、あなたのあなたとしての私。
これは実は、
同じことが夫の側にも言えて、
夫にとっては、
妻という、
あなたのあなたとしての私、
それが自己です。
なので、昔の夫婦は、
「言わなくてもわかる」
以心伝心が理想で、
実際、
「言わなくてもわかるだろう!」
とよく怒鳴ったりもしていました。
夫の気持ちが自分から離れ、
(実は、自分から夫を切り離した)
娘と息子が自立したら、
自分の中になにも残らない、
空っぽなのは、当たり前です。
自分には、
「芯がない」
「自分というものがない」
「何かが欠けている」
と感じさせてしまう
心理の正体とは?
「あなたのあなたとしての私」
これを言語哲学では、
本来の「私対私」、
「私対あなた」と区別して、
特別に「二項関係」と呼びます。
夫婦という特殊な二項関係が
主体の座を占め、
そこに、本当の意味での他者や、
「社会性」が入り込む余地は、
余り有りません。
謂わば、閉じられた関係性です。
そして問題は、往々にして
この関係性が、
決して対等な関係ではなく、
力による上下関係に
変質してしまうこと。
(これは、親と子の間でも起きます)
「自分をなくす」のが
文化的な美徳である、
そんな歴史が長く続きました。
「個人対個人」ではもちろん、
依存の対象が組織や集団、
「個人対組織」(会社や学校)でも
この特殊な関係は作られます。
組織の不祥事で、
責任の所在がわからなくなったり、
個人レベルでは、
同調圧力によるいじめや、
過労死の遠因だと
私は考えています。
今から思えば、
私(筆者)の母親も、
この性格タイプの典型でした。
さて、時代は
「岸辺のアルバム」が描いた時代から
間もなく半世紀が過ぎようとし、
さすがに、
経済的にも精神的にも自立した、
或いは超自立した女性が
多くなりました。
しかし、私が思うに
心理の深い所で、
対人関係での「二項関係」が
今も生きているような、
そんな想いに駆られています。
八千草薫さんの主婦が、
不倫の顛末を通して
自分に目覚め、
「私の居る場所はここなの」
「お父さんと一緒に生きたいの」
と家族に語り、
「家族の再生」を
自らに課し、
選択していく過程は、
感動的で、
途中まで「人形の家」のノラを
彷彿とさせますし、
オーラスで、
バラバラになった家族が、
もう一度結集し、
流される寸前の、
住み慣れたわが家に
別れを告げ、
想い出の詰まった部屋や、
家具の一つ一つに手で触れ、
「さようなら!」
別れの言葉を投げる(絶唱)
シーンに胸が熱くなり、
「桜の園」を想い起こしました。
(了)
さて、人間力研究所には、
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最後までお読みいただきありがとうございました。
MFBメンター・湯田博和
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